褒められて嬉しかった事

昨日お会いしたクライアントちゃんのママから「Nさんみたいな人とクラスが一緒だったら、しょうがい児を抱えている母親としては楽だろうなあ」と、ふと言われました。
なんだかそれが嬉しくて、ちょっと日記に。

私の育った家は外科の個人病院、しかも24時間開業の救急病院。父が外科医で母もお医者さんの娘、両親は父37才母29才で開業してから本当に寝る間を惜しんで働いていました。人は怪我や病気で運ばれて来て、治ったり亡くなったりするのを見て育ちました。若い二人が元手無しで始めた個人病院なんて本当に貧乏で、気分としては街の八百屋さんと同じ感じ。

そんな両親から「人が五体満足で産まれて育って生きて死ねるのはそれだけでもとても感謝すべき事なのだ」と言う命の教育を、私は小さい時からこんこんと教え込まれて育ちました。
どんなに医療が発達しても、女性が子どもを産むのは命がけです。
どんなに医療が発達しても、産まれてくる子どもが五体満足とは限りません。
どんなに医療が発達しても、小さい子どもは命を落としやすいものです。
大人になったって、医療だけではどうしようもない事がいっぱいあるし、死を迎える事は一人一人の運命でもある。
父も母も人の命はわりと簡単に消えてしまうと言うを知っているから、私たちにそんな風に伝えてくれたのでしょう。

私の息子は今6年生。激しいアトピーはあれど、たまたましょうがいは持たずに産まれてきました。一度足の骨を折っていますが、それ以外は大事故にも遇わずに大きくなりました。
その事に本当に感謝しています。
そして、だからほんの少しだけ誰かの手助けができるだろうと思っています。

NPOマティス聴覚・心理・発声ケア協会は、トマティスメソッドの中でも「ケア」の部分だけに特化させた形でトマティスメソッドの実践を行なっているので、色々な方にお会いします。
本当にツライ思いをしている方が世の中にはたくさんいる事を教わりながら、ほんの少しだけ、その方のお手伝いが出来たらいいな、と思いながら過ごしています。