子どもたちの可能性

去年の8月から12月迄、家族でデンマークに勉強に行っていました(ご迷惑をおかけした皆様には本当にすみませんでした、感謝しています)。
デンマークでは子どもはほぼ絶対に18歳で自立します。学生であれば国から学生サラリーと言う名の生活費が出ます。大学は全部国立でデンマーク人なら無料ですから、自立は簡単。そして不足ならバイトしたり銀行から本人がローンで借りる、と言うのが親の代から当たり前です。
学生やって無い人は大体既に働いています。一度働いてからまた学生になる事も当たり前なので、もう少し自由でいたいから大学に行かなくちゃ、なんて変な考えはなく、学ぶべき事または学びたい事がはっきりした時に大学や専門学校は選んで行く場所なのです。
では、しょうがいのある子どもたちはどうしているの?
義務教育は当然受けますね。個別指導に近い形での教育が行われている、と見学した中学では説明してくれました。
ここで大切なのは「子どもたちの可能性」を親も学校も信頼している事。
本人がちゃんと自立する事を目標として、本人が決めます。何をしている時が自分は幸せなのか、どんな仕事を選びたいか、どこでどんな風に生活したいのか。
時間はかかるでしょう、やりたくてもできない仕事はあるから進路変更しなくてはいけない時もあるでしょう、けれど本人が自分で考えて決めるんです。
しょうがい者年金を早くからもらうような(自分が仕事をする事では一人分稼げないような)重いしょうがいのある人でも、日本みたいに「集団」の中でおとなしく日々を過ごすのではなく、一人一人自分に自信を持って生活しています。
個人のあり方の違い、でもあり、しょうがいがあるかどうか、を重く見ずに普通に育てる、と言う事でもあり、親子のあり方の違いでもあるなあ、と思います。
スパッと子離れ親離れ。できる所迄日本でも持って行きたいですね。