就学時検診を前にして

この時期、小学校入学を控えた子どもたちは「就学時検診」と言うモノを受けさせられます。
通学予定の小学校に出向き、母親と別れさせられ、大きなお兄さんお姉さんに連れられて知らない学校の中を歩かされ、知らない先生の前に行かされ、あれこれ調べられる、と言う、子どもによっては恐怖の体験です。
特に不安の強い子、言葉で上手く説明できない子、内気な子、聴覚が過敏な子たちには、本当につらい思い出になる場合があります。
これくらいの年齢になればこれくらいの事は出来て当たり前、小学生になったら当然そういう生活を始めるのだから、と言う論理でこれは実施されている訳ですが、子どもって一人一人全然違います。今できないと一生できないかと言うとそんな事はないし、発達の度合いだって一人一人全然違う。だったら、今の時期のウチの子にはちょっと辛いわ、と言う考えで、パスしたって良いのではないかしら、と、この時期にトマティスに駆け込んでくるご両親の必死な姿を見るたびに思います。
「聴覚が過敏なんです、就学時検診前には直したくて」
「言葉の発達が遅いんです、小学校に入る前になんとかしたくて」
そうですよねー。

本当は海外みたいに就学猶予がもっと楽に取れて、一年遅らせても入学できるようにすればグッと楽になる子が増えるのにな、と心から思います。なかなか日本のお役所は生年月日でキチッと分けるのがお好きなので実行させてくれないのが悩みの種ですね。
もう一つは普通級と特別支援級の間にうっすらと差別的な何かが感じられる所が問題で、「今ウチの子を特別支援級に入れたとして、あとから発達が追いついて来たら普通級に入れますかって尋ねたら、絶対ありえません、って断言されたんですよ!!」と教育委員会の心ない言葉を半泣きで教えてくれたお母様もいらっしゃいましたが、そこの行き来があまり自由でない感じ。これもこの就学時検診に対してみんなが色々考えて構えちゃう理由の一つでしょうねえ。

子どもたちは一人一人個性的です。
コミュニケーションに興味のない子。
学業がなんだか不振な子。
ハッキリとはしないけれどなにか発達にムラがある気がする子。
やたらと短気な子。
お喋りで止まらない子。
忘れ物だらけのうっかりさん。
個性的と言うにはちょっと度を超しているのかなあ、と親が思う時のある子。
自分の声は大きいのに他の子の音に過敏ですぐ「ウルサイ」と怒る子。
私の子どもだって、幼稚園のときは絶対に同級生とは遊ばず先生とばかりお話ししていて、毎月もらうレポートには「もっとお友だちと喋りましょう、と促しています」と書かれ続けていました。今では律儀で真面目な6年生。
一人一人、本当に違います。

耳に問題あるのかしら?
聴こえにくい?
耳からの情報がうまく入ってない?
毎日ウルサイウルサイって聴覚過敏?
疲れやすさは騒がしいのが嫌いだから?
年のわりには幼い文しか喋らないわ。
舌ったらずは可愛いんだけど。
おうむ返しの返事が多いなあ。
聞き返しがおおいなあ。

お子様のそんな事が気になるようでしたら、お役に立てるかもしれません。
良かったら一度お話ししにいらっしゃいませんか? 静かな部屋でお待ちしております。